1.伊賀崎さんちの義妹さんと後輩2人
「カズさん、その頬どうしました?」
「ああ、コレ? 夫婦喧嘩のとばっちり」
「そうなんですか。ちなみに、ケンカの理由って……」
「んー。『子供出来た』って報告したら、孫兵が微妙な反応で小首まで傾げたんで
問い詰めたら『いや。4月1日だな、と思って』って返されてキレた藤ちゃんが、
母子手帳とかクッションとかティッシュとかを手当たり次第に投げたのを孫兵が
避けて、投げてた物は壊れなくて軽かったり柔らかい物ばっかりだったけど、
本棚に当たって落ちた本が僕に直撃してさぁ」
「……。流石ですね、先輩」
「どうせ元不運委員だからね」
「アノ2人にお子さんですか。どんな子が生まれるんでしょうね」
「どうせなら、藤ちゃん似の子が良いけどねぇ」
「……多分、見た目も性格も、伊賀崎先輩似の子が生まれる気がしません?」
「うん。それでも数さんはメロメロに可愛がりそうだけど」
2.警官コンビ
「僕ねぇ、秋頃お父さんになるんだ」
「はぁ、そうですか。良かったですね時友先輩」
「何か金吾、反応薄くない?」
「そりゃ、俺は先輩の所が偽装結婚なのも、奥さんが男だった前世を引き摺って男前な性格してる
ことも知っていますから、嘘だって解りますよ。エイプリルフールでしょう、今日?」
「あ、そっか。今日って4月1日だっけ。でも、ホントだよ」
「……そういうのが無理だから、偽装で付き合っていて、周りがうるさいから一応結婚
したんじゃなかったですっけ?」
「そうだけど、さっちゃんが無理なのは何にも覚えてない元親友に本気で異性として見られてること
だけで、三郎次が前世のこと覚えてたら伊賀崎先輩の所みたいな感じでアリだったかもしれないって
言ってたし、『色子の振りして情報仕入れたこともあるし』って」
「え。それこそウソですよね?」
「ううん。全部ホント」
3.
「よぉ、食満。久しぶりじゃん。役所に何の用だ?」
「ああ。婚姻届と、出生届を出すのに必要な書類を貰いに来たんだ。お前こそ何の用事で市役所に?」
「俺はバイトの為に住民票必要になったからだけど、お前の方は兄貴か何かに頼まれたのか?」
「いや。俺が自分で使う為に」
「ウソだろ!?」
「何でそんなに驚くんだよ」
「え。だって、お前いくつだよ」
「来週で18だけど、一昨日娘が生まれたから、俺の誕生日に全部まとめて出すことにしたんだよ」
「マジかよ。学校とかは?」
「中退して今は大工の見習いやってる」
4/1限定拍手御礼ログ
「エイプリルフールに言うからウソだと思われるんだよ」
を基準に選んだ結果ですが、一応その内子供らも出す予定はあったり
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