もしも目の前から僕が消えたら、君は名前を呼んで探してくれる?

	この肉体(からだ)が朽ち果てても逃げられなかったら、君は何度でも泣いてくれる?

	正義や現実なんて、今更何にもならないって、気付いて狂気をみせてよ

	君が並べたどんなに悲しい嘘にだって、今なら縋り付けるから

	だって例えば、僕がいなくなる時には、一緒にいなくなってなんて、言えるはずがない

	ねぇ、何か言って

	儚さが滴って、時間を染める。どうか君にも届けばいいな

	ぎりぎりの日常が壊れて行く音が、どうか君にも聴こえればいい

	君の優しい顔なんて、僕を喰い千切るだけで、これ以上見たくもないから

	だっていつの日か、僕の姿が見当たらなくて、君が狂ってくれるなんて、思えるはずがない

	ねぇ、何か言って

	だって例えば僕がいなくなる時には、一緒にいなくなってなんて、言えるはずがないもん



	……ねぇ、何か言ってよ文次
	どうして何も言ってくれないの?
	いつもみたいに、馬鹿にするんでも呆れるんでも良いから、何か答えてよ



















	……伊作

	何?  留さん。僕は今、文次と話してるんだけど

	伊作!  目を、醒ませよ。潮江はもう……

	……無駄だ、食満。今の此奴には、誰の言葉も届かない。アノ馬鹿を救えなかった時から、此奴の心は
	此処には無い

	立花。お前は、それで良いのかよ

	良いわけ無かろう!  しかし、伊作の目の前で、伊作を庇って命を落としたことで、アノ馬鹿は永遠に
	伊作を手に入れた。それが事実であることは、お前だって解っているのだろう!?






最後の「ねぇ、何か言って」より前は、口調などを少しいじった以外は、鬼束ちひろの『call』の歌詞の引用 ハニカとヤンデレ伊作についてメールしてる最中に思い付いたブツ。 「イケる」と思ったのが仕事中で、書いたのが休憩中とか、どれだけダメ人間だ自分 2010.1.17