かつて「アホのは組」と周り中に言われまくった1年は組の面々は、それでもどうにか11人揃って
	進級を重ね、学年を追う毎に各々強烈な個性や特性を伸ばし、更には発展していく者すら居た。
	その中の1人山村喜三太は、下級生の頃は単に「ナメさん大好きv」だったのが、少しずつナメクジに
	技などを仕込み、自在に操れるようになってくると、今度はそこから派生する、寄生虫から細菌へと進み、
	保健委員の猪名寺乱太郎の協力を得て耐性をつけながらそれらをほぼ極めた頃には、「細菌兵器山村」の
	異名を頂戴するまでに至っていた。

	己の身―と時々友人達も―を使って実験を繰り返し、毒にも薬にも耐性がつきまくり「毒男」だの
	「歩く毒物」だのと呼ばれるようになった乱太郎と喜三太が組むのは、分野も似ているし「解毒
	担当が居ないとヤバい」という意味でも理に敵っている。が、―普段は温厚で、害が無さそうに見えて
	案外黒い―カラクリコンビの片割れ夢前三治郎と組み、幻覚+操り人形(遠隔操作)という狂気の沙汰な
	技を編み出したのは、向上心があるのは悪いことではないが、ぶっちゃけ怖い。そして、そんな風に
	得意分野はかなりえげつない方向に特化して行ったにも関わらず、根の性質が1年時から変わらず
	ぽえぽえした天然なごみ系のままなのが、より一層恐ろしいんだよなぁ、喜三太って。
	とは、周囲の大半の共通見解であるという。



喜三太好きの友人への捧げもの。 バイトの休憩中に勢いで書いたものなので、短い上にあんまり内容もありませんけど 2010.1.17