「そういえば、北石先生って『北石』先生のままなんですね」
	「言っておくけど、旦那に先立たれて出戻っただけよ」
	「そうなんですか。それは失礼しました」
	「……旦那とは結構仲睦まじかったんだけど、姑と折り合いが悪くてね。旦那が戦にとられて死んだ以上は、
	 アノ姑に使われるのは厭なんで、息子連れて実家に戻ったのよ。で、しばらく親に息子を預けて忍び仕事や
	 それ以外もちょこちょこやってた頃に、くのいち教室の教師を増員する話を聞いて、それで今に至るわけ」
	「ちなみに、息子さんはお幾つ位なんですか?」
	「今八つだけど、忍術学園に入る気も忍びになる気も無いみたいね」



30代後半の照代さんに、触れちゃいけない筈の話題を振った笹山様。 詳しい時期は決めていませんが、照代さんの経歴はこんな感じが妥当だろうと、前々から 考えてあったのを書いてみました 2010.10.16