バイトから帰ったら、今日もまた居間が騒がしかった。
	クソ親父とターバンはともかく、光の国の連中は仕事良いのかよ。そう思いながら居間を覗いたら……


	「お帰り、みこっちゃん。夕飯、まだだから作ってね」
	「帰ってきたか息子。つまみも頼む」
	「あー、どうも、またお邪魔しているよ尊くん」
	「お帰り尊くん。料理は僕がやるから、気にしなくていいよ」
	「お帰り。料理は私も手伝うし、このおじさん達のことも放っておいていいから」
	「初対面の少年に、悪印象を植え付けんでくれるか、ジャック」
	「お帰り! 君が息子くんか。……うん。やっぱり『お帰り』という言葉は良いな!」

	見知らぬオッサンが2人居るんだけど、誰だコイツら。しかもメンツが変だし。セブンは前も来てるけど、
	今回(似ているけど)マンじゃなくてジャックが居るのは何でだ。おまけに珍しくゾフィーは居ないし、無理
	やり連れて来られた感の強いティガは、物凄く居心地悪そうな顔してるし。

	「今日はね、お父さんだけで集まってみたんだ。アマノちゃんは違うけどね」
	「……僕も厳密には違います。子持ちなのは、僕じゃなくてダイゴですから」

	てぇことは、一番年食ってそうなのは、多分ウルトラの父だな。で、もう1人は……

	「ウルトラの父親代表、ナイスだ! よろしくな尊くん☆」

	……何だこの、無駄に爽やか風味な親指ポーズ。正直、あんまり関わり合いになりたくないタイプな気がするぞ。

	「ナイスくんはねぇ、お父さんで保育士さんで、前座担当なんだって」

	ああ。それでこのノリなのか。それとも、このノリだから前座担当なのか?


	その後。ジャックやナイスのとこの息子やティガ―の半身のダイゴ―の娘のヒカリ(ついでに精神年齢的には
	レイも)まだ小さいからか、主に幼児期の子供らの話で、案外盛りあがっていた。そこから、幼児に対する上の
	子や周囲の連中の話になって、

	「ゼロくんも、随分お兄ちゃんが板についてきたみたいだねぇ」
	「まぁ、アイツが反抗的なのは主に上や年の近い奴らに向かってだからなぁ」
	「確かにそうですね。それに、地球には昔から『泣く子と地頭には勝てない』という言葉もありますし」
	「あとは、他にツッコミ役が居るか否かも、大きいでしょうね」
	「ああ。あの80とやらは、教師としての教育や言動は立派なようだが、意外と流すのも上手いようだな」
	「そういえば、おまんじゅうやバトルナイザーとバックルを間違えても、冷静だったなぁ」
	「年の割に枯れているからなぁ、奴は。おかげで、ユリアンのグチがワシらに……」

	みたいに、脱線しつつもゼロの成長についてしみじみと語ってんのが、一番長かった。




動機は、昨日見に行ったステージショー(笑) 一応ネタばれはしてない……筈です。 父親の集いなのにティガが居るのは、趣味兼ツッコミ役が足りないからですよ 2010.10.11