その1

	左「え? 浦風先パ…じゃなくて、三波先生達って、フリとかじゃなくて本当に付き合ってるんですか?」
	藤「そうだけど、左近達は違うの?」
	左「ウチはカモフラージュです。学生時代に、『大した理由もなく振るのは面倒くさい』みたいに
	  零したら、『じゃあ、とりあえず僕のこと彼氏ってことにしておけば?』って言われて……」
	藤「ふぅん。でもまぁ、うちもきっかけは似たようなものかな。大学時代に、断るのも面倒だから付き合って
	  みようかと考えてたら、『何となくそれは厭だから、それだったら自分にしておかないか』って本人に
	  言われて、数にも『孫兵なら、仕方ないから認めてあげる』とか言われたんだ」
	伊「うわぁ。何かソレ、女心的に凄くときめくんですけど」
	左「うん。女子目線で見ると、伊賀崎先輩って、結構格好いいし」
	藤「ありがとう。……ところで、いす…ずちゃんは?」
	伊「庄ちゃんと付き合っていたことは、一度もありませんし、今後も有り得ないんですけど、周囲というか
	  彦四郎に勘違いさせるのを楽しんでいる節があるみたいで、正直いい迷惑です」
	左「だけど、かといって他に誰か彼氏作る気もないんだろ?」
	伊「そうですけど、何で知っているんですか川西先輩?」
	左「しろ情報。しろは金吾から聞いたって言ってた」
	藤「……何だかんだ言っても、左近と時友くん、結構睦まじくやってるように私には見えるけど?」
	左「いっそ、恋愛感情とか一切絡まない分、側にいるのは楽なんですよ」
	伊「あ、何か解ります。時友先輩って癒し系ですよね」




その2

	藤「まだ先の話だけど、式の招待状送ったら、来るか?」
	伊「何の式ですか?」
	藤「結婚式。私らは、籍入れるだけで済まそうかと思ってたんだけど、双方の母親が乗り気で……」
	左「え!? そこまで話が進んでいるんですか?」
	藤「ああ。結婚話自体は、2〜3年前から出てるのを、『今受け持っている子を卒業させてから』って、
	  先延ばしにしている状況」
	伊「あぁ、でも、そうか。一応20代半ば過ぎなわけですものね」
	藤「そういうこと。まぁ、先方の親御さんには気に入られてて、孫も『アナタみたいな子を選んでくれる人
	  なんて、そうそう居ないんだから大事にしなさい』みたいに、釘を刺されてるらしいから、多少は融通
	  利くけど」
	左「ところで、今受け持ちの子を卒業させるまで。というのは……」
	藤「もちろん作対策」



その3

	藤「……『ブーケガルニ』って何だか解る?」
	伊「えーと。香草や香辛料を束にしたもの、ですね」
	藤「そっか。……そこのスーパーで売ってるかな」
	伊「どうでしょう?」
	藤「まぁいいか。『もしあったら』だし」
	左「でも、いきなりどうしたんですか?」
	藤「いや。『買ってきてくれ』ってメールがあったから」
	伊「誰からですか?」
	藤「孫兵から。明日の夕飯に、あれば使いたいみたい。ここの近くのスーパーの方が、うちの
	  近くのより品揃え良いから、たまに帰りに何か買って帰るよう頼まれるんだ」
	左「伊賀崎先輩、料理なさるんですか!?」
	藤「するというか、ウチの食事担当アイツ」
	伊「……え? 先輩は料理しないんですか!?」
	藤「私は、中学の調理実習レベルまでしか出来ないから。」
	左「うそ。意外です」
	藤「何しろ今世の親が、『コレで何か買え』って、お金だけ渡してた人だからな」




その4
	左「子供は、1年位我慢して産みさえすれば、後はしろが育てるって言ってますから」
	伊「えーと……」
	藤「妊娠出産を耐えるのは確かに苦痛だろうけど、生まれた子を育てるの自体は、子供への愛着があって、
	  親同士が険悪でなきゃ大丈夫だろうから、むしろ『作るのがアリか』じゃないのか? 問題は」
	伊「そうですよ。そういうのが嫌で、時友先輩と偽装結婚したんじゃないんですか?」
	左「あー、うん。まぁそうなんだけど」




話によって時期はバラバラですが、この女教師トリオがよく出てくるのは、多分3年話の時。なので、基本は 3‐ろ:小6 藤:27 左近:26 伊助:25 で、その4だけ数年後。 左近達は多分30前辺りで「周りがうるさいから」と籍だけ入れ、その後 「左近似の女の子とか、可愛いだろうねぇ」 みたいに言われて 「まぁ、別に1人位なら産んでもいいか」 とかいう流れになる可能性が…… 2010.1.17 『離』の日記もどきから移動+1本追加