〜5年生の場合〜
「久々知先輩とか、7月中に宿題全部終わってそうな感じしますよね」
「いや。兵助は、1日のノルマを決めて、それ以上もそれ以下もやらないから、キッチリ夏休みが終わる1週間前に
片付くタイプだ」
「へぇ、そうなんですか」
「逆に1日の勉強時間を決めて、その時間中やっているから、早めに終わるのが勘ちゃんだよね」
「ああ。何だか解る気がします」
「で、散々悩んで計画立てたのに、毎日どこまでやるかやどれやるか悩んで、結局ギリギリなった挙句、写生とか
自由工作はやっつけになって、なのにそれで賞取ったりするのが雷蔵」
「何というか、流石ですねぇ」
「それで、雷蔵が毎年そんなだから、ドリル系は写させてやるためにさっさと片付けるのに、結局そっちも雷蔵は
自力でやるから、いつも無駄になるのが鉢屋だよねぇ」
「そうですか。ところで、竹谷先輩は?」
「君らと同じく、自分の部屋で宿題に追われてるよ」
「アイツは、毎年『多分何とかなる!』とか言って後回しにして、結局終わらなくて俺らに泣きついて来るんだよな」
「まぁ、遊んでいる訳じゃなくて、生物小屋の世話とかしてるからだし、教科以外はどうにかなってるんだけどね」
「鉢屋先輩は、竹谷先輩には宿題見せてあげないんですか?」
「ハチなんかに見せてやる義理は無い!」
〜3年生の場合〜
「え!? 先輩方、ちゃんと宿題終わってるんですか??」
「ああ。数馬以外はな」
「てことは、神崎先輩や次屋先輩も!?」
「数馬だけ終わって無ぇのは、不運で描いた絵や工作がぐちゃぐちゃになったりしてる所為で、左門と三之助は、
藤内や俺が監視してやらせてるからな」
「作だって、左門達連れて写生行ったら迷子になったりして、自分の分終わったの昨日じゃないか!」
「まぁまぁ、落ち着け数馬。手伝ってやるから」
「ぶーぶー。数馬ばっかりずるいぞ」
「そうだそうだ。藤内は数馬には甘いよな」
「お前らのも、目一杯手伝ってやっただろうが!」
「……。浦風先輩、伊助ちゃんみたいだね」
「僕は手伝わないからね」
〜4年生の場合〜
「滝はねぇ、やらないでいるとしびれ切らして代わりにやってくれるから、後はちょっとおだてとけば平気」
「そうですか。でも、庄ちゃんはそういうタイプじゃないしなぁ……」
「おい、コラ、喜八郎! お前は後輩に何を教えている!」
「悪いが、僕はタカ丸さんの手伝いで手一杯で、お前らを手伝ってやれないから、他の先輩を頼れ」
「はぁーい」
「ゴメンねぇ。俺がダメダメで」
「いいから、さっさと終わらせますよタカ丸さん」
〜6年生の場合〜
「馬鹿もん! 宿題なんか、自力でさっさと終わらせろ!」
「そこの暑苦しい人は無視して、どれくらい、何が終わってないのかな?」
「えっとですね……」
「解き方は説明してやるが、答えは教えん。他人のものを写すのも却下だ」
「そうだな。俺もヒントはやるし、手伝ってやるけど、基本は自力でやろうな」
「立花先輩だけじゃなくて、食満先輩も意外にスパルタなんですねぇ」
「うん。俺も、散々こういう風に怒られながらやった」
「……しかし、自分の力でやらねば、意味がないだろう」
「それはそうですけど……」
状況としては、夏休みの終わりごろに、1はっ子が数人ずつ委員会の先輩に泣きつきに行った。
ってな感じですかね。
5年生の風景が浮かんだので、他学年もついでに考えてみたのですが、
2年生は無難そうなので省いちゃいましたごめんなさい
2010.8.29
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