現在はセブンの元で養育されているレイ(3)を、初めに拾い、セブンに託したのは「ZAP」という会社の
	下請けの、運送屋「ペンドラゴン」の社長である、ヒュウガという中年男性でした。
	社長といっても、社員は整備担当の長男クマノと経理兼オペレーターの娘ハルナと、バイト扱いの次男オキのみ。
	という、会社というには微妙な企業のまとめ役の、男やもめの父親なだけですが、警備隊絡みの輸送なども依頼
	される程の実績を持っていて、仕事中は子供達にも「ボス」と呼ばせていたりもします。

	そんなヒュウガボスが、ある時出先の近くの、人気のない公園で見かけた、茶色い生き物に守られるようにして
	いた幼児がレイで、当時どうにか自力で歩けるようになったかどうか位の年でした。
	そこで、ひとまず警察に届けてから保護し、傍を離れようとしなかった茶色い獣ごと連れて帰り、身元が判明
	するのを待つことにしましたが、警察から連絡が来る前に判ったことは、怪獣オタクのオキくんが

	「本物のゴモラに、リュックはリトラだぁ」

	とはしゃいだことで獣がゴモラだということと、リトラリュックに「レイ」の刺繍を見つけた程度でした。
	尚、この世界観での「怪獣」は、「希少動物」位に思っておいてください。

	そして、そんな風にはしゃいだり、図鑑をレイに見せたり何だりと呑気な弟や、事情によっては養子にしても
	良いと考えているらしき父親とは対照的に、ハルナ姉さんは明らかに異様な状況で一人で居たことや、希少な
	筈のゴモラに守られていたこと。ほんの1歳程度なのに、殆ど泣かないことなどを怪訝に思い、引き取ること
	には反対していました。(ちなみに、残る1人のクマノ兄さんは、「父さんがそう決めたのなら、それに従う」
	という考えだったようです。)

	それでも、家事も担当しているハルナが、仕方なく世話を焼いている内に、若干懐かれた気がしなくも無く、
	ほだされて来た頃になって発覚したレイの素姓は、つい先日抗争で一家が壊滅した「レイブラッド」という
	暴力団の、行方不明の末っ子。というもので、どうやら飼われていたゴモラが、レイを連れてアノ公園に
	逃げたのだろう。との見解でした。


	その為、周囲はレイを手放し児童養護施設に入れるべきだと言いましたが、ヒュウガ氏はそれらの意見を全て
	突っぱねてレイを引き取ることに決め、我が子兼社員達を説得することにしました。とはいえ、端から「弟が
	出来た☆」と喜んでいた末っ子に異論があるわけは無く、長男にも特に反意は無かったので、難関は一家の
	母親代わりでもある娘だけでした。しかし、

	「この子、意外と人見知りが激しくて手が掛かって、ようやく私達には慣れた所なの。だから、知らない人
	 ばかりの施設でうまくやっていけるわけないし、ゴモラが傍に居ないと泣くけど、ゴモラは一緒に連れて
	 いけないでしょう? そうすると、仕方ないから私達が看るしかないじゃない」

	と、実質的に賛成に当たる言い訳を上げたため、世間様には何と言われようと、自分達が守る。という決意を
	固め、レイを家族に迎えました。


	しかし、引き取って以降も悪い意味で世間の注目を集め続け、ついに親会社に当たるZAPから
	「その子供を手放さない限り、今後仕事は回せない」
	と通告され、悩みに悩みに悩んだ結果、仕事上の付き合いのあったセブンが、「自分達の所なら、おそらく
	守ることが出来る」と申し出てくれたため、託すことを決めました。


	そんな訳で、セブンの元に引き取られることになりはしたもの、たった3つ幼児に説明して理解が出来るような
	事情では無い為、
	「遠くまでお仕事に行かなきゃいけなくなって、レイを連れて行くと大変だから、しばらくセブンさんのお家で
	 良い子にしていてね」
	「レイは強い子だから、ゴモラ達が一緒なら、大丈夫だよね」
	「ちゃんと、迎えに来るからな」
	「レイは、セブンさんの所で良い子にしていることが、仕事だ。解ったな」
	などと理由を作って口々に言い聞かせました。

	その為、今もレイはペンドラゴン一家が迎えに来るのを待っており、更に又別の家に預けられることを警戒する
	かのように、じっと相手を見つめる癖がありますが、目力だけは生まれつきだという説もあるようです。






まだ公式は1〜3話しか見てないのに、書いちゃいました。なので、口調等よく解りません(特にクマさん) という訳で、一応姉さんから聞いた情報などを元にしているので公式設定も踏まえてはいますが、 その内書き直すかもしれません。 2010.6.9 2010.8.14 ほんの少しだけ変更