「何してんすか、ゼノさん」
「墨をすっています」
「えーと、何で墨すってんすか?」
「七夕の短冊には、手芸や字の上達を願うという意味もあると聞きましてね。里芋の葉に溜まった露ですった墨で、
 短冊を書くと、文字が上手くなるそうですよ」
「そっすか。けど、ゼノさん充分字ぃ綺麗っすよね」
「ええ。ですからこれは、貴方の為に用意しているんですよ、マックス」
「え?」
「俗説でも神頼みでも気休めでも、何でも良いから頼りたい位、貴方の汚文字と意味不明な報告書にはうんざり
 しているんです」



「どうしたんだい、ユリアン? 複雑そうな顔をして」 「ああ、80。……今日ね、ベスとアミアと3人で、今年の水着を買いに行ったの」 「うん。それで?」 「それで、今年もタンキニ系の、服にしか見えないような水着が流行っているじゃない」 「そうなんだ。私はそういったことには、詳しくないから、よくわからないけれど」 「もちろん、他のタイプの水着も、色々新作があったわよ。でも、普通のワンピースや、タンクトップと  ハーフパンツにしか見えないような水着が、沢山あったの。それで、そういうデザインなら、あんまり  体格差がわからないんじゃないかしら。と思って、ベス達に試着させてみたの。そうしたら……布の  面積が多い方が、メリハリってわかりやすいのね」 「確かに、形にもよるけれど、覆った方が凹凸はわかりやすくなることが多いかな」 「……。貴方って、時々意外とデリカシー無いわよね、80」
「スゲーな」 「何が」 「うん。流石だよ、ティガ」 「だから何が」 「髪型だけでなく、顔立ちと体型の問題だろうな」 「アグルまで、いったい何」 「色柄ともに間違いなく男物の浴衣に角帯なのに、婀娜っぽいお姐さんに見えるなんて、すごいね。って話」 「あからさまな女物のコイツ(ガイア)より、よっぽど女に見えるぞ」 「こういうカッコ良い美人居るよな。って感じだぜ」 「……ああそう。これっぽっちも嬉しくない」 「それじゃ、アグルはイカ焼きとたこ焼きとか海鮮系で、僕は焼きそばと粉もの。ティガはお肉系とかで、カキ氷と  飲み物はダイナね」 「ラジャー! カキ氷のシロップは何にすんだ?」 「そうだなぁ、マンゴーかな。あんずでも良いけど」 「シーソルト」 「グレープか、無かったらミゾレで」 「最近て、色んな味があんだな」 「……で、これ何、ティガ?」 「ケバブサンドとトッポギ。ガイアのことだから、こういう変わり種を買って来いって意味だと解釈したけど、違った?」
「ヒカリと花火大会を観に行ったんです。それで、とっても綺麗でいろんな色があったので、『どうやって色を  変えたり、模様を作ってるんだろうね』って言ったら、炎色反応について、すごく詳しく説明してくれました」 「ああ、それ、私も手持ち花火で、セブンに同じ反応されたことあるよ」 「理科の先生な80だけじゃなくて、理系ってみんなそんななのね」 「そうですねぇ。僕とアグルなら、むしろその話題で盛り上がれる自信ありますよ」
(ギンガメンバーで海に来ました) 「なぁなぁ、ヒカル、友也。美鈴と千草がどんな水着か、昼の焼きそばか、飲みもんでも賭けねぇ?」 「そうだな。今日のために2人で買いに行った。って言ってたから、色違いで同じ奴とか?」 「それだけじゃなくて、ビキニかワンピースかタンキニかとか、柄とかそういうのは」 「んー、じゃあ、シンプルなワンピースで。あんま派手なのはどうかと思うし」 「んじゃ俺は、千草はスカート付きのふりっふりのビキニで、美鈴は花柄とか可愛いめのタンキニで! 友也は?」 「くだらない。僕はそういったことには興味がありません」 「ちぇー、つまんねぇの。っと、来た来た。あー、下はスカートっぽいの見えるけど、パーカー着てっから上はわかんねぇな」 「お待たせぇ」 「ゴメンね。荷物任せちゃって」 「いや、良いよ。水着、新しいの買ったんだって? どんなのだ」 「えっと、こんなの……」 「へぇ、可愛いじゃん。千草は?」 「こんな感じだよぉ」 「おぉー、美鈴はワンピで、千草はビキニにショートパンツか」 「実はコレぇ、4点セットで、色違いのお揃いなんだよぉ」 「ああ、確かに、デザインは同じですね」 「ん? となると、予想はどっちも当たってた。ってことになるのか?」 「あー、そうかもな」 「強いて言うなら、礼堂くんの方が一致した要素が多いんじゃないですか?」 「てことは、賭けはヒカルの勝ちかぁ」 「どういうこと、健太?」 「まさかぁ、あたし達の水着がどんなのか、賭けてたのぉ」 「その通りですよ。僕は参加していませんが」 「あっ、てめ、バラすなよ友也!」 (気を取り直して) 「ちょっとしたお遊びだし、お詫びに海の家で何か好きなもん奢るから、許してくれよ、美鈴。なっ?」 「しょうがないなぁ。どうせ健太に乗せられたんだろうし、更衣室の近くになったカキ氷のトッピング全部のせで  許してあげる」 「あー、良いなぁ、美鈴。あたしもー。健太ぁ、奢ってぇ」 「美鈴が言ってんのって、さっきノボリ見た『デラックスカキ氷』とかうヤツだろ? あれ高価そうじゃん。俺、  あんま金無いんだけど」 「でしたら、僕が出しましょうか?」 「友也くんがぁ? 良いよぉ、それ位ならぁ、自分で買うから」 「別に、カキ氷程度でしたら大した額ではありませんから、気にしなくて構いません」 「あ、いや、やっぱ俺が出す。賭けの話持ち出したの、俺だし」 「そうですか。では、4人で買いに行って来て下さい。僕は荷物を見ています」 (お留守番友也@ガンパットいじり中) 「……僕は、何のために無理矢理誘われたんでしょうね。あの4人だけで、充分だったと思いますが」 『友也には、僕が居るよ?』 「ありがとうございます、ジャンナイン。あなたも、海のある惑星に寄っているんでしたね。楽しめていますか?」 『うん。みんな楽しそうで、僕も楽しい。友也は、楽しくない?』 「楽しめているなら良かったです。僕も、たまにはこういった日があっても、悪くは無いと思っていますよ」 (UFZの連中で、海のある惑星に来たよ) 「いよっしゃ、泳ぐぜ! 競争すっかゼロちゃん」 「しねぇよ。勝手に好きなだけ泳いでろグレン」 「んだよ、つれねぇなぁ。って、うぉーい、ミラーちゃんよ。お前さんは、海にすら入んねぇ気か?」 「入りますよ?」 「んじゃ、何で上着脱がねぇんだよ。まさか、それ着たまま泳ぐ気か?」 「ええ。そうですよ」 「は? 何でだよ」 「日に焼けたくありませんので」 「女子かよっ!」 「何とでもどうぞ。毒を持った有害生物から身を守る為にも、着衣のままで泳ぐことは有効ですから」 『ナイトの言うことには一理あるな。ただ、この海は人工のもので、有害生物は居ないと聞いているが?』 「そうだぜ。日差しも人工太陽だから、日焼けしねぇってレイは言ってたぞ」 「レイはこの星に来たことがあるのですか?」 「ああ。ペンドラゴンの連中と、休暇で来たことがあるんだと」 『もしかして、「休暇で海でゴモラときゃっきゃうふふした」と言っていた星が、ここ? きゃっきゃうふふの意味が、  僕には解らなかったけど』 「あー、まぁそうだけど、別に意味わかんなくて良いぜ。どうせレイも、意味はわかってないけどゴモラが言った通り  話しただけだろうし」
思い付くまま書いただけのもの ちなみにギンガ女子の水着は、無地でホルターネックのAラインのワンピース+ビキニ上下+ショートパンツなイメージ 2014.7.8