某カミサマのお戯れで、2歳児としてサーガが具現化された状況での、地球時間9月半ば。
今年も、園長であるナイスの呼びかけで、保育室に預けられている精神年齢幼児組は、
敬老の日の似顔絵を描いていた。

もう7歳なので、保育室に預けられる年じゃないんじゃないかなー。なレイは、キングとウルトラの父。
もうじき3歳になるナインは、その2人に加えてエスメラルダ国王も描くのは例年通りで、サーガはレイと
同じ2人かな。と、周りの大人達は思っていたが、幼児特有の斜め上で予想外な発想で

『サーガは、ダイナとゼロとコスモスの分身だから、ダイナだけじゃなくて、ゼロとコスモスにも
 息子みたいなものだよね。だから、セブンもサーガのお祖父ちゃんじゃない?』

とナインが言い出した。
その発言に、当のサーガは見た目も中身も2しゃい児なので何も解っていなかったが、レイも

「ゴモラが、『確かにそうだヴォ。サーガはセブンの似顔絵も描けば良いよ』と言っている」

と同意し、更には

「レジェンドは、コスモスの子で、サーガのお兄ちゃんだから、レジェンドもセブンの似顔絵描く?」

とまで言い出した。それに対し、幼児組に混じっていることはあるが別に幼児ではないレジェンドは
(それは違うと思う)
と思ったが、何がどう違うか、ちびっ子達に解るように説明するのがめんどくさかったので、
「うん」
と頷いておいた。


そんなやり取りの、一部始終を見てはいたが、ツッコミ入れ辛いし、小さい子の発想だもんね☆ 
と流したらしいナイスから、レイのお迎えの際に自分がお祖父ちゃん認定されたと聞かされたセブンは、
軽い頭痛を覚えた。
しかし、確かに幼児組に罪は無いし、レジェンドはともかくサーガの理屈はあってる訳だし、
ダイナはゼロの兄貴分でもあるから、ウルトラの父とゾフィー程度の関係の義息子扱いすると
すれば、まぁ構わないか。と頭を切り替え、サーガ限定で孫でも良いことにしたのは、「兄弟」の
感覚が地球人と多少ズレているからかもしれないが、
(ダイナが義息子でサーガが孫だと、ティガが嫁か。あー、良いな、美人嫁)
なんて考えも一瞬よぎったのは、バレたらあちこち怖いので黙っておいた。

だがしかし、敬老の日当日。似顔絵とプレゼントを渡しに来たサーガを連れたティガ(とダイナ)に、
「つまらないものですが」と、キングや父へ贈ったのと同じものらしい菓子折りを渡されたセブンが、
「俺にまで、気を使ってくれてありがとうな」
と、当たり障りのない礼を口にしつつ、内心
(やっぱ、気の付く美人嫁は良いよな。味にはうるさいそうだから、この菓子折りも絶対相当良いものだろうし。
それに、実の息子は、ピグモンが嫁候補の筆頭だもんな……)
などと考えていると、マンがボソリと
「うちの娘婿を、妙な目で見ないでくれるかな」
と呟いた。

「マン?」
「別世界のとはいえ、私の娘の夫だからね。おかしな妄想に巻き込まないでもらえる?」

ティガ達には聞こえないように、テレパシーで釘を刺されたが、俺そんな分かり易く顔とかに出てたか? 
あと、8兄弟の世界でも、お前じゃなくてハヤタで、ティガとダイゴも厳密には同一じゃ無いだろ。と、
同じくテレパシーで返すと、一言

「私のものはハヤタのもので、ハヤタのものは私のものだから」

という、ジャイアニズムなのかヤンデレなのか判別の難しい答えが返って来た。

「ああ、あと、ピグモンも嫁にはやらないから」

そう付け加えたマンの目が、明らかに笑っていなかったので、セブンはこれ以上は話を続けないことにして、
改めてサーガ達に意識を向けると、
「ほら、サーガ。何て言うんだっけ?」
とティガに促されたサーガが、舌足らずに
「せぶ、じーじ。あい、どーじょ」
と言いながら似顔絵を差し出す様が、それはもう可愛くて、目付きの悪さもゼロ譲りっぽくて、
ホント俺の孫なんだな。と感動してしまい、あー、俺、今ならウルトラの父と良い酒飲めそう。
とまで思ったと、後日他の兄弟に話した所。

「いや、うん。セブンが構わないんなら、別に良いんだけどね」
「ええ。セブン兄さんがそれで良いのでしたら、私達に口出しする資格はありませんが」
「その境地に達すんのは、流石にまだ早ぇだろブン兄」
「しかも、親馬鹿に続いてジジ馬鹿街道まっしぐらな感じがするんですけど」

等々、大いに呆れられたのだった(笑)




pixivログな敬老の日ネタです ブンさん変態化させてゴメンなさい