ある日、ペンドラゴンを1人の男が訪ねてきました。


	「よっす」
	ぴしゃん!
	「え? 顔見るなりいきなりとか、ヒドくね?」

	速攻でハルナに戸を閉められた男の名はグランデといい、レイと因縁があったナンパ男。程度の説明で充分だと
	思われます。

	「何しに来たんですかー。もうレイオニクスバトルは終わったんだから、レイにも僕らにも、用は無いですよね?」
	「レイの姉のケイトなら、幽霊だし、たとえ生きていてもお前は相手にされないと思うぞ」
	「マジ?」
	「っていうか、むしろ逆に敵視されますよねぇ。弟のレイをあれだけいじってたんですもん」
	「そうだな」
	「あと、そもそもレイは、今はここに居ませんしねぇ」

	等々、顔だけひょっこり出してグランデをからかうような掛け合いを始めたのは、クマノとオキで、

	「というわけでな。お引き取り願おう」

	といって完璧に戸を閉ざした―ロックまでかけたっぽい音がした―のは、ボスのヒュウガでした。


	そんな訳で、大した用では無かったとはいえ、締め出されたことにカチンときたグランデは、どうにかレイの
	現在の居場所―光の国―を突き止め訪ねていくと……


	「……レイ、知っている人?」
	「知らない。俺とは関係ない。関わり合いたくない」

	そんな感じで追い返されそうになったので、
	「これでわかるだろ」
	とレッドキングを出すと、

	「レッドキングは、ゴモラの友達だから遊ばせても良いけど、俺はこんななれなれしくてふざけた奴知らない」
	「いやいや。お前分かってて会いたくないだけだろ」
	「うん」


	という訳で結局追い払われ、そのまま帰るのも何なので、その辺をぶらついていると、かなりの美人を発見しました。
	そこで声を掛けて口説き始めると、その美人は真っ赤になりました。顔では無く、身体が。そして問答無用で
	光線を放つと、「僕は男だ」と言い残して去っていきました。
	次いで見つけたかわいこちゃんは、何となく隣に居た男が怖い気がした上、本人も下手なことをしたらマズそうな
	オーラを放っているように感じ取れたので諦め、その次に目についた女性に声を掛けたのですが、その直後に

	「ちょっと、体育館裏まで来てくれるかな?」

	と後ろから肩を叩かれ、「体育館裏ってどこだよ」と思った次の瞬間からの記憶が無く、気付いた時には光の国
	から追い出されていました。

	その後。「訪ねて来ても通してはいけない奴リスト」にグランデの名も載せられたとかで、二度と光の国に
	立ち入ることは出来なかったとか。
	尚、このリストには他に、ゼットン・メフィラス・ババルウ・バードン・ヤプールなどの名が書かれており、下の
	方をよーく見ると「緊急時及び重要な用以外ではなるべく通さない……キング」と書かれているとかいないとか(笑)	




家族モノというよりは、原作寄り というか、3歳児じゃない一見大人なレイちゃんにきっぱり「知らない」を言わせたい そんな感じの、姉さんとの雑談を書いてみた代物でした。 2010.8.7