「見なさい! アイアロン」
「……。今日は何だよ」
「陛下のマントを、春用に新しく設えたのです。今までのものでは、この先の時期は少々暑苦しいですからね」
「そうかよ。……あんま変わったようには見えねぇけどな」
「当然です! 重厚さと荘厳さを損なうようでは、意味がありませんからね。素材もデザインもアレコレ試作し、
結局デザインはほぼ変更しなかったのですが、外観を変えず、かつ快適な素材を探すのには苦労しました」
「ああそうかい(試作って、どんだけ作ったんだよ)」
「更に、玉座も春用の快適な素材で張り替え、ついでにダークロプス達の衣替えもしました」
「そうか。やったこと自体は悪くねぇけど、高くついてそうだな。…って、まさかその金、まぁた俺のカード使って
払ってねぇだろうな」
「安心なさい。今回は、きちんと私自身のカードを使用しました。ただし、半額は貴方の口座から頂きましたが」
「はぁ!? 何でお前が俺の口座番号知ってんだよ」
「この帝国の、情報及び資金管理を含む雑務を仕切っているのは、誰だと思っているのです」
「……おめぇだな」
「そうです。ですから、口座番号も暗証番号も把握していて当然でしょう」
「いや。暗証番号は知らねぇ方が当たり前だろ。……にしても、半額たぁいえ、総額幾らの半分なんだよ……」
このお題の中で真っ先に書けたブツ
ゴーネさんの暴走っぷりが加速中
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