『ゼロ。お前は、本当に、つくづくツンデレなのだな』
「な、何がだよ」
「ついこないだまでは一番の新人でチートな中2病の期待の星(自称)だったおめーよか、
他のウルトラ戦士とか、べリアルのが好きだって奴は、居て当然だろ。人気投票も、
1位はティガだったわけだし」
「それですのに、『俺を構え』とばかりに2年連続で特賞の自分のフィギュアを押し付けるだなんて、
有り難迷惑でしかありませんし、自分の含まれていないキーホルダーをがちゃがちゃといじったり、
仮にもまだ一応うら若き女性の頭をぐしゃぐしゃと撫でるだなんて、焼き餅を妬いたとしか思えませんよ」
『友也が、「誰彼構わず気を引きたい子供ですか」と言っていたので、ゼロはツンデレだと兄さん達が
言っていたと伝えておいた』
「ちがっ、ショットん時は、遠巻きに撮ってる連中とかは居たけど、並んでる奴ほとんど居なくて
ヒマだったし、べリアルの人形を目の敵にするのはいつものことだろ」
『だとしてもだ。べリアルや自分のフィギュアに反応するのはともかくとして、キーホルダーを
かき回す必要はないだろう』
「ま、ピグモンのぬいぐるみごと握手したのは、お前らしかったけどな(笑)」
☆★☆
「……ナイス」
「ななな、何かな、アストラ」
「どもるってことは、解ってるよね」
「…………」
「解ってる、よね?」
「……ハイ。悪ふざけが過ぎました。誠に申し訳ありません。もう、二度とやらない……と思います」
「うん。二度目は無いよ。今回は、兄さんのダジャレ好きっていう意外な一面が見られたから、
見逃してあげるけど」
「意外、かねぇ。人とは少しツボがズレていそうではあるけれど、彼だってもう結構オッサ……はっ」
「誰が、オジサンだって?」
「いやいやいや。私は何も言っていないよ、うん」
「本当に、一言多いよね、君は。バッチリ聞こえていたよ。それと、兄さんをオジサン呼ばわりするのは、
兄さんにとっても失礼だし、僕達双子なんだけど?」
☆★☆
「ボーイくん、ボーイくん」
「何、ナイス?」
「1つ訊きたいんだが、君は、私のことを、どう思っているのかな?」
「は? いきなりどうしたの、ナイス」
「いやぁ、君とギンガくんのやり取りを見ていたら、君も彼も、友達になるのに年の差は関係ない
ようなので、もしかしたら私も、友達扱いだから、呼び捨てなのかなぁ。と思ってねぇ」
「何言ってんの。ナイスはナイスだよ」
「えーと、それは結局、どーいう意味なのかな?」
☆★☆
「今日さ、プロレスラーの人と仕事したんだ!」
「ふぅん。良かったね、楽しかったみたいで」
「おう! 俺らとも、結構被るとこあったしな」
「そういえば、相手の逃走を封じなおかつやる気を削ぐのに、足首の関節を外すのは有効だったよ」
「そっか。そんじゃ、今度やってみんな!」
「格闘技やスポーツでは、反則だと思うけどね。本気で勝ちたいなら、ルールも手段も無視すればいいんだから」
「あー、まぁ、それはなぁ」
(……そんな反則技を、いつどんな状況で使ったのかとか、そもそも何でそういうえげつない手を
思い付いたのかとか、訊かない辺りがダイナだよねぇ)
(ダーク化の所為で機嫌の悪いティガに余計な事を言わないだけの頭はあるんだろ、辛うじて)
(というよりは、野生の勘的な危機回避能力だと思うけど?)
☆★☆
「なぁなぁ、ゼロちゃん。1こ訊いても良いか?」
「1つだけな」
「んだよ、ケチ。まぁ、良いけどな」
「どっちだよ!」
「オメーはケチで、俺がききてぇのはとりあえず1こなんで、両方だな」
「ああそうかよ。で、訊きたいことって何だよ」
「焼き鳥ブラザーズ「ジャン兄弟な」
「細けぇなぁ、ゼロちゃん。イチイチつっこみ入れんなよ。通じりゃどっちでも良いだろ。話進まねぇじゃんかよ」
「悪ぃ。けど、お前もいい加減ちゃんと名前呼べよ」
「気ぃ向いたらな。んで、訊きてぇのは、何でナビゲーター俺らだけなんだ?」
「え。何でって、何でだ?」
「オメーが聞くなよ。焼き鳥ブラザーズ本人達が居ねぇのは、まぁ、自分らで自分らの紹介すんのは
やりづれぇからだってんでわかんねぇでもないけど、ミラーちゃんまで居ねぇ理由訊いてんだよ」
「ああ。そういうことか。ナインは用があって、ジャンとナイトは里帰り中なんだよ」
「里帰りだぁ? そういや、半月以上前から見かけてねぇ気もすんな」
「俺が夏休みもらったのと同じ頃に、ジャンは『姫様のご機嫌伺いと、ナオの宿題を手伝う約束がある』
っつってさっさと帰って、ナイトも『母様とエメラナ様達に、たまにはご挨拶に帰りませんと』とか
言って一緒に帰ったぜ。気付いて無かったのか?」
「なーんか最近見ねぇなぁとは思ってたけど、四六時中一緒に行動してる訳でもねぇかんな。にしても、
ナオの宿題なぁ……」
「何かどうも、壊れたレギオノイドを見つけたらしくて、それを分解修理してみたいから手伝ってくれ。
って頼まれたらしい」
「それ、大丈夫なのか?」
「俺も言ったけど、『製作者の命に従うようプログラミングするために、私が呼ばれたのだ』って。
ガワや中の機械を直すだけなら、ナオとランだけで出来っけど、万一暴走しないように設定すんのを
ジャンが手伝うんだと」
「ほぉん。まぁ、万が一何かあっても、レギオノイドの1体や2体なら、焼き鳥1人でどうにか出来っか」
「まぁな」
「にしても、そっちはともかく、ちょーっと顔見せに行っただけの筈のミラーちゃんもまだ帰ってねぇのは、
やっぱアレか。久々に『母様』に会えたからか(笑)」
「いや。どうも、こないだ光の国にも来たような奴らが狙ってるプラズマなんちゃらと、エメラル鉱石が
すげぇ似てるんで、『不逞の輩からエスメルダ星を守るために、しばらく戻れそうにありません』て
連絡があった」
「その辺なーんも聞いてないって、おりゃどんだけ蚊帳の外なんだよ」
「あのな。『夏は海に山に川に水着や薄着のお姉ちゃん! ついでに稼ぎ時だぜ』とか言ってあちこち
出掛けてて、今回のナビゲーターの話だって、中々連絡つかなかった上に遅刻しやがったのはお前だろ!」
8/27のウルフェスの実録派生3本と、ステージショー第二部見て思ったことと、8/28の列伝ネタっぽいものでした。
ちなみにナイスさんがアストラに〆られている原因は、レオ兄さんとダブルフラッシャー(ミジーくんと
打ち合わせ済みのヤラセ)撃ったからです
2013.9.1
戻