〜上級生編〜
兵:さっそくで悪いけど、僕6年生に聞きに行くのヤダ
伝:うん。僕もあんまり行きたくない
伊助:はぁ? 人を巻き込んでおいて、いきなり何なの?
兵:だって、話してくれてもくれなくても、潮江先輩の照れた顔とか、見たくないもん
伊助:あぁ。それは確かに
伝:それと、立花先輩の意外な面とかを、男子の口から聞くのもイヤ
伊助:……解った。じゃあ、6年生は飛ばして、5年生から行こうか
?:えー。6年生の所へは、聞きに行かないの? 楽しみにしてたのに
仙:コラ、伊作。1年に絡むな! ……兵太夫、伝七。
この阿呆のことは気にしなくて構わないから、さっさと5年の所へ行け!
兵:あ、はい!
伝:解りました、立花先輩!
兵:……というわけで、気を取り直して、5年生の男子陣にお聞きしまーすv
伝:ぶっちゃけ、同期の方々を、どう思ってますか?
鉢:……。直球だな
伊助:はい。「はぐらかされない為には、ハッキリ訊いた方がいい」と、久々知先輩から助言がありましたので
竹:あー。伊助は、兵助の直属だっけか
兵:で、どうなんですか?
勘:んー。兵助も雷蔵も可愛いよ。だから、はっちゃんも鉢屋も、俺の可愛い
2人を困らせたら、容赦しないからね
鉢:前々から思ってたんだが、お前アノ2人の何なんだ?
勘:えっと、保護者……は違うなぁ。でもとりあえず、2人共俺のだから
兵:……伊助ちゃん、今の尾浜先輩のアレ、どう解釈したらいいか解る?
伊助:えーとね、食満先輩と時友先輩と、庄ちゃんを足した立ち位置。で、あっている筈
伝:ああ。何か納得出来た
兵:兄上で親友で、若干保護者目線なわけだね。……では改めて。残りのお二方は、どう思ってます?
竹:2人共、若干…大分変わってはいるけど、可愛いんじゃね?
鉢:無難でつまらん答えだな、このヘタレ。「兵助の警戒心の無さは、心臓に悪い」位言ったらどうだ
竹:んじゃてめえは、雷蔵への本音言えよ三郎。肝心なこと言わないくせに、独占欲丸だしな
理不尽野郎なくせに
鉢:雷蔵は、聖域なんだよ
竹:あーはいはい、そうかよ。俺よりお前の方が、間違いなくヘタレな上に、性質悪いと思うけどな
鉢:あからさまに意識してんのに、何も出来ないまま何年も過ごしている奴に言われたかないな
勘:……2人共。あんまり不甲斐なさ過ぎるようだったら、俺がかっさらうよ?
伝:え? 尾浜先輩、それどういう意味ですか??
伊助:こういう所が庄ちゃん要素で、若干時友先輩はこの路線だって、能勢久作先輩が言ってた
兵:何で、能勢先輩?
伊助:雷蔵先輩の後輩で、池田先輩の親友だから。何かこう、流れでそんな話をしたことが、何度かあって
伝:そうなんだ……
伊助:ぶっちゃけ、この手のことについては、45年生よりも23年生の方が、冷静で
大人なんじゃないかと、僕は思う
兵:根拠は?
伊助:追々解るだろうから、次行かない? 多分この言い合いは、決着つかないと思う
作法s:そうだね。それじゃ、失礼します、先輩方
兵:さて。今度は、4年生のお2人にお聞きします
伊助:兵太夫、伝七。訊く前に一つだけ言わせてもらって良い?
伝:良いけど、どうしたの伊助?
伊助:……タカ丸さん。手短にお願いしますね
タカ:はぁーい。解ってるよぉ、伊助ちゃん。この間は、ホントにごめんね
兵:? どういう意味?
伊助:この人に、綾部先輩の話をさせると際限無くて、こないだなんか、委員会の作業中ずーっと相談
されてて、他の作業してた池田先輩にキレられたんだよ
兵:そうなんだ
伝:大変だね、伊助
伊助:本当だよ。ウチの委員会、そういう意味では、ろくな先輩居ないんだもん
兵:そっか。その話は、後でじっくり聞かせて? で、とりあえず今は、本題に戻りますねー
伝:えーと、4年生向けは……「気になっている相手は居ますか」ですね
伊助:それ、4年生というより、田村先輩1人狙いじゃない?
兵:田村先輩もバレバレだけどね。 てことは、訊かなくても良い感じ?
伊助:……。ねぇ、そもそも今回の目的は何で、その質問は誰が用意したの?
兵:カノウの自己満足
伝:だから、質問もカノウから渡されたんだ
伊助:……そう。じゃあ、簡潔に聞いて次行こうか
兵:では改めて。「想い人について一言」
三木:質問が変わってるだろっ!
兵:どっちでも、同じようなものだと思うんで、より解りやすく言ってみただけですー
伝:ちなみに、火器のユリコやサチコに逃げるのは禁止。ということでお願いします
三木:そんな相手は、居ない
兵:そうですか。その答えの場合、周囲に聞き込みすることになってますけど、良いんですね?
伝:会計委員以外に、綾部先輩とか上級生の皆さんにも訊きに行きますけど?
伊助:多分、諦めて簡潔に話してしまうのが、一番マシですよ、田村先輩
三木:……想い人とか、そういう意味ではなく、善法寺先輩がウチの委員長と付き合っているらしいことは、
気になっている
タカ:確かにそれは、「気になっている相手」ではあるね
兵:そうですけど、そうじゃなくてー
伊助:……タカ丸さん
タカ:何〜、伊助ちゃん?
伊助:上級生女子全員について、タカ丸さん的な印象などを、簡単にお願いします
タカ:うん、解った。えーとねぇ……6年の、いさちゃんは癒し系で可愛くて結構芯が強くて、潮江くんとは
案外お似合いだと思う。で、立花さんは、美人でかっこよくて意外と乙女な所もあるよね。
5年生の二人は、不破さんは和み系で、久々知先輩は才色兼備で、ちょっと近寄り難い感じもするかも。
あと、二人共びみょ〜に小悪魔。本人達に自覚は無いけどね。
4年生は……綾ちゃんは、知れば知るほどやっぱり不思議な子で、顔もだけど、性格も凄く可愛いと、
俺は思う。滝ちゃんは、気位高くて自慢しいだけど、美人だし、面倒見良くて結構可愛い面もいっぱい
あるよね。……って、こんな感じで良いの?
伊助:はい。ありがとうございました。……田村先輩。今タカ丸さんの言った中に、何か「違う」と
感じたことはありますか?
三木:ない、けど……
伊助:では、田村先輩も滝夜叉丸先輩を「美人で可愛い所もある」と思っているってことですよね?
三木:え? いや、そういう訳じゃ、なくもないけど、その……
伊助:兵太夫、伝七。コレで充分ってことにして、もう行こうか
兵:あ、うん。
伝:お邪魔しました、先輩。
4年の所で言っている通り、ただの自己満足ネタです。
書きたかったのは勘ちゃんで、デレた潮江さんを書きたくなくて6年は飛ばしました(笑)
2010.1.26
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