セブン達が出張に行っていた1週間程、ゼロはティガとダイナの所に泊っていました。
	その間にあったことなどを、帰って来てからセブンがゼロに訊いてみると、ゼロは幾つか出来事をしゃべってから

	「ティガとダイナって、幼馴染の友達同士で、ティガは男だよな」

	ポツリとそう呟きました。

	「あ、ああ。その筈だが……」
	「そうだよな。けど、アイツらんちに居る間、何か『兄貴夫婦の家に居候するってこんな感じか』って気がしたんだ」

	そんな息子の言葉に、セブンは
	(「何が」とか「どの辺が」とか、根拠訊いてもいいもんなんだろうか……)
	と少し悩みましたが、訊かなくてもゼロは

	「何か、ダイナは前から兄貴っぽかったし、ティガも最初は口うるせぇお袋みたいな感じだったのが、ダイナが
	 飯の時は何も言われなくても食卓片付けたり皿出したりしてたし、皿洗ったり風呂掃除とかも当たり前みたいに
	 やってんの見てたら、そんな気がしてよぉ」
	
	などと根拠のようなものを挙げていきましたが、その程度ならマンとセブン達他の兄弟にとってもよくある風景で、
	おまけに長兄ゾフィーに至っては、献立を聞いただけで適した食器を選んだり、弟達が割った皿の種類や数まで
	把握していたりしました。
	
	「あと、時々ティガとのやり取りが、何てぇか、メシ前にレイに菓子やって怒られてたジジイとか、夕子に何か文句
	 言われても気にしてねぇエースとか、ユリアンの我儘聞いてる80先生なんかに、ちょっと似てた気がすんだよ」
	(……。ああ、そりゃ確かに兄貴夫婦の錯覚覚えるな。しかも相当長い付き合いのだろ)

	ゼロ自身、うまく説明出来ないようですが、どうにか身近な例を挙げて話す内容を聞いてセブンは、何となく
	納得しかけてしまいました。

	「っても、ガイアとアグルとか、コスモス達みたいな感じは無いんだけどな」
	「そりゃそうだろうな。ティガは、あくまでも幼馴染だって言い張ってるわけだし」
	
	ティガ本人に聞かれたら、
	「『言い張っている』とか言わないで下さい。本当に違いますってば!」	
	などと返されそうですが、それでもやっぱり他人から見れば……と思わなくもないような感じに見えたのは、事実
	だったりするとかしないとか(笑)




コレの後日談的な 最近、アノ2人を無意識幼馴染カップル風に書くのが、結構お気に入りなもんで 2010.9.4