プロポーズまがいっていうか、もろにプロポーズだろそれ。な発言をかまし、ゼロが
レイを連れ帰って1週間。
ご飯もお風呂も寝る時もずーっと一緒で、ゼロが非番の日は、それはもう1日中ベッタリで、
俺も混ざろうとしたらマンにしばかれて……。等々を、セブンから聞かされた他の面々の反応は、
大きく分けて3パターンだった。

まず、「バナナで釘が打てます」レベルの冷たーい目線のティガやジャック(ジャックの目は、
残念な長兄並かそれ以上に残念なことになっている三兄に向けられていたとの説もあり)などと、
どこからどうツッコミを入れるべきか頭を抱えているナイトやネオス、
『兄弟で「ラブラブ」というのは、ろくな情報がヒットしないので、不健全であると判断する』
て、正しいんだかズレてんだか……。なジャンや、「風紀を乱すようなことは慎め!」な
ジャスティスなどの、ドン引き組。

次いで、ゲラゲラ笑いながら
「お幸せにー」
だの
「本命はピグモンじゃなくてレイだったか」
だの
「式には呼べよ」
だの
「むしろ僕らで企画してあげようか?」
「おっ、良いな。んじゃ料理は俺に任せろ」
だのと好き放題からかって来る、グレンやマックス、ダイナ、21、ナイスに五男六男などの馬鹿&お調子者達や、
「良かったじゃん。守るべき相手見つかって」
とかマトモなコメントなようで、そのニヤニヤ笑いは何だ! なジュネッスブルーなネクサスなどの冷やかし組で、
一番酷かったのは、馬鹿笑いし過ぎてむせ、それでもまだ笑っていたガイアだった。
(ちなみに、アグルはそんな相方を横目に、カップ麺をすすりつつ資料に目を通している。という通常運行で、
これっぽっちも興味がない様子だった)

そして残るは、
「仲良しなのは良いことだよねぇ〜」
「そうですね。いがみ合っていても、何も生まれませんから」
等々、普段から穏やかでコメントもふつーなようだけど、何か含みを感じるのは気の所為ですか!? 
なコスモスやゼノンに、
「良かったね! ゼロ」
と含みの欠片も無く純粋に祝福するメビウスや、同じく純粋に
「兄弟仲が良いことは素敵なことですね」
とニコニコ微笑むウルトラの母や、どんな解釈をしたのかは知らないが、
「ゼロとレイさまが? まぁ、それはおめでたいですわね」
と花と手紙を贈って来た─その手紙の端には、「おれは止めたからね ナオ」と添えられていた─エメラナ、
『僕は有機生命体のことはまだよく解らないが、レイもゼロも嬉しそうなら、それで問題ないのではないか?』
「……愛は、地球を救う?」
と、自分達なりの結論を出したナインやレジェンドなどの祝福組だった。


その他、例外というか少数派というか……として、「良いなぁ、アレ」と自分の兄や妹にゼロ達のような
何かを期待したアストラとジョーニアスの内、アストラは弟子達よりも師匠にドン引きしている兄レオを
期待を込めた瞳でジーっと見つめてみたが、
「どうした?」
と、一切気付くそぶりもなく首を傾げられただけだった。しかし
(この、そっち方向に関してのニブさが兄さんの良さだもんね)
と、ある意味ご満悦なようだった。

そして、ジョーニアスの方はというと、
「兄さん。私達兄妹だけど、男女ですからね。訴えられたく無かったら、余計なことしないでちょうだい」
チラ見だけで気付いたアミアに、ニコリと微笑みながらそう言われ、アミアが法的手段に出るとしたら、
多分ユリアンやベスも味方に付き、訴訟大国アメリカ組の中でもある意味最強のベスを敵に回したら、
絶対に勝てない。というか、そもそも大事な大事な可愛い妹に訴えられた日には、それだけで死刑宣告に
等しいから! と、泣く泣く諦めたが、後日80にグチった所、
「妹が、お兄ちゃんとお風呂に入ったり一緒に寝てくれるのは、幼児期が限界だね。小学生位でも既に
 マズイよ、それは」
と諭されたとか(笑)


ちなみに、その手の話題に一番食い付きそうな我らが姫様は、勿論話を聞くやいなや、
「その光景は全て録画してあるのね!? なら、データ全部わたしにも─」
寄越しなさい。とセブンに詰め寄りかけ、80から「はしたないから落ち着こうか」とたしなめられたが、
「多分、全部共有フォルダに入れているだろうから、パスワードさえ教えていただければ」
という付け足しが、その場に居合わせたマン的には聞き捨てならなかった。


「え。ちょっとセブン。今80が言ったことは、あってるの? あってるとしたら、何でそんな所に」
「……いや、始めの内は、執務室の自分のPCのデスクトップに保存してたんだが、共有なら、家とか
 研究室のPCでも見れるよな。と思って……」
「そんなの、記憶媒体に保存すれば良いだろ!?」
「容量食うし、持ち歩いて無くしたら目も当てられな──」
一応バツは悪いのか、目を逸らしながら答える義弟兼親友に、キレーな大外刈をかまし、「頭を冷やせ」と
ウルトラ水流を食らわせた後、「兄さん以下というか以上というか……」と吐き捨てるように呟いたマンの
目は、多分M87光線でも溶かせない冷たさを放っていたとかいないとか。


尚、誰よりも盛大に冷やかし&からかいに来そうなカミサマが今回はちょっかいをかけてこなかったのは、
「……我も、ノアと新婚ごっこ……」
とか呟きながらジーっとネクサスを背後から見詰めている黒い影が居たからではないかと思われる(笑) 


更に、お盆も近いのにケイト姉様withチームブラックの襲撃もほとんど無かったのは、
「心配そうに相手を見詰め、甲斐甲斐しく手当てをするレイモンなど、可愛くて仕方ないが、アレ相手かと
 思うと、やってられるか」
「そうねぇ、プレイの一環の手助けするだけよね」
「ホント。それでより一層イチャつかれても、馬鹿馬鹿しいだけよねぇ」
ということで、痛めつけても砂吐く光景が増えるだけで、逆にイライラが募るだけなので手出し無用と
決めたからだという。



オマケ


7/14のショックをどうにか癒すために、柳佳姉さんと2人で暴走しまくった結果の、オチ的な? メールでの各人の反応予想を元に、姉さんから「自分で書いたけど甘さ足らないから」と ねだられて書いたんスけど、多分姉さんのより糖度低いと思います。 姉さんちはコチラ→『旅籠 猫屋』