え。アレって余興? 状態の第3試合の次は、

	「あー、何かようやくお笑いでも超絶技巧でも無い、真っ当な戦いが見れそう」
	「そうですね。実力が拮抗した、良い肉弾戦が見れそうです」
	「強いて言うなら、ガイアはアグルの相方だから、剣相手も慣れてそう。ってことは、ガイアの方がちょっと
	 有利なのかな」
	「けど、メビウスはレオや俺らが特訓付けてるし……」
	「そうですよ。メビウスは僕の自慢の教え子ですから」

	といった感じの、ガイアvsメビウス戦だった。


	実年齢はまぁ置いておいて、地球人年齢20歳ってことはまだピッチピチだよね☆ なガイアと、正真正銘の
	フレッシュ―とは言い難くなってきている―なルーキーのメビウスは、試合前インタビューでも

	「僕の相手はメビウスかぁ。それじゃ、正々堂々、どっちが勝っても恨みっこなしの、良い勝負にしないとね」
	「ガイアさんとですね。頑張ります!」

	と、どっちも割と爽やかでやる気に満ちており、サポーターの方も、カコwith女子組の「がんばれーv」という
	黄色い声援に、教官馬鹿かつ兄馬鹿なタロウのオタ芸交じりの応援と、メビウスの方が若干熱がこもっていたが、
	何故かレイがゴモラ達と共に力いっぱいガイアの応援をしていたり、純粋に試合を楽しみに来た面々などの熱い
	声援で、会場は大いに盛り上がっていた。


	開始の掛け声からしばらく、お互い間合いを測り、先に動いたのはメビウスの方だったが、第一試合のティガの
	ように、ガイアは相手の勢いを利用して投げ飛ばした。しかし、メビウスもすぐに起き上がり再度攻撃を仕掛け、
	しばらく技の応酬が続き、ナイスの実況もボーイの解説も、実に生き生きと繰り広げられていたが、あまりにも
	良い勝負すぎて、初の時間切れになるかと思われた瞬間。油断したガイアの隙をついてメビウスがメビューム
	ブレードで切り付け、避けたはずみでリングの下に落ちたところでちょうど3分となり、ガイアの場外負けが
	決まった。

	「勝者、メビウス!」
	「おやー、コレは予想外の展開でしたねぇ。解説のボーイくん」
	「はい。でも、メビウスさんの方が、最後の最後まで諦めなくて、ようするに、往生際が悪いというか、
	 判定を見越すようなスレ方をしてない。ってことですね」

	勝敗の原因は、ガイアの計算高さ故の油断や諦めの早さと、メビウスの若さ故のまっすぐさだったことは、
	マックス以下の若手以外には解ったが、お前まだ小学生だよな、ボーイ。と、観客を含む殆どが心の中で
	突っ込んだ。


	「ちぇー。コレで、準決勝でアグルとの運命の対決。ってのがなくなっちゃったー」
	「って、お前、メビウスはともかく、レオさんにまで勝つ気でいたのかよ」
	「それと、アグルもゾフィー隊長に勝つ。っていう前提だよね」

	あっけらかんと、壮大な野望を口にするガイアに、仲間達は呆れたが、「それ位の意気込みが無いと」との
	声もあったという。



	一回戦 第4試合
	ガイアvsメビウス 勝者メビウス

	NEXT レオ

next


あれ? おかしいな。ガイアもメビたんも動かし易い筈が、 何でこんな簡潔になったんだ……