〜第2回サンタ騒動(3年後)〜
当時小5だった三之助や左門を筆頭にした兄達が「サンタを捕まえようと思う」と
言い出した騒動の3年後。同じように
「サンタさん捕まえてみない?」
と言い出したのは、潮江家の末っ子伏木蔵(小3)だった。
すると、年子の馬鹿兄団蔵(小4)が真っ先に
「俺も協力する! 前は捕まえらんなかったし」
などと賛同し、しんべヱ(年長)と喜三太(年少)も
「ぼくらもつかまえるー」
と言い出した。
それを、乱太郎や怪士丸(共に小3)、平太(小2)などはサンタを本気で信じているからこそ
「え。やめようよ」
と止め、うっすら気付きはじめている四郎兵衛(小6)と金吾(小4)の兄弟も
「やめといた方がいいと思うなぁ」
と控え目に言ってみた。そしてサンタの正体をもう完全に知っている作兵衛(中2)も、
小学生の従兄弟他はまだしも、自分の所の下の弟達はまだ幼いこともあり、
「止めた方がいいんだよな。でも止められるか、俺!?」
などとグルグルしていたが、前回の騒動の主犯である同い年の馬鹿2人は
「好きにすればいいんじゃね?」
などと無責任に言うし、数馬(高2)や久作(中1)、きり丸、兵太夫、伝七(3人共小5)辺りも
放置の体制だったため、説得して止めるのは難しそうだった。
そんな盛り上がる弟達や、無責任な連中相手に一人悩む作兵衛を横目に見ながら、
賛同した馬鹿の双児の片割れである左吉(小4)は、冷ややかに
「やめとけ、バカ共」
と言ったが、その後に
「僕はまだ、サンタを信じていたいんだ」
という言葉が続いているのが、数人の兄姉達には読み取れた。
結局。藤内(高2)&左近(中1)のマトモなお姉ちゃん達が、
「……留おじさんと、お祖父ちゃん(長次)と洋じぃ。誰が一番良いですかね?」
「一番チビ達の親ってことで、留おじさんかな」
などと話し合い、留三郎をメインにして、親達と水面下で協力しながら、
この騒動を無難な形に治めたのだった。
去年書いたのが第1回サンタ騒動ならば、第2回以降もあるだろうと思いまして。
きっと全員が小学生以上になった辺りで、「もういいかな」って感じでバラすことでしょう。
2009.12.4
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