伊助:どうします、立花先輩。女房装束にしますか? それとも、もうちょっと簡単な格好に?
仙:あまり着せると、身動きが取れずに普段以上の不運に見舞われかねんし、汚す着物の数も少ない
方がいいだろうからな。「雛っぽい」程度で充分だ
伊助:了解です。色味の希望はありますか?
仙:任せる
留:てことは、俺らが作るのは、ちゃんとした人形じゃ無くて紙雛でいいか?
仙:紙雛を幾つかと、簡素な造りで構わんから立ち雛も一応作れ
留:解った。伊作本人からは、「流し雛用が欲しい」って言われてんだが、紙雛をいくつかそっちに
回すんで良いと思うか?
仙:そうだな。しかし、流さん分の紙雛は少し飾りを多めに作っても良いかもしれん
留:確かにそうだな。んじゃ、ひとまず作りながら考えるわ
文:……何で、当事者じゃねぇアイツらが仕切ってんだ?
伊:いつものことじゃないか。それとも、君ああいうの仕切りたかったの?
文:いや。ムリだし、正直あんま興味ねぇ
伊:じゃあ、何でガラでもないのに、今回お内裏様に立候補したの?
文:……放っとけ
長:……仙蔵と、食満から、圧力を掛けられていた
小:ああ、うん。ねちねちいじってたよねぇ。で、文次が仕方ないから名乗りあげたら、わたし達や
5年の連中も巻き込んだんだよな
伊:へぇ、そうだったんだ
文:別に、嫌々だった訳じゃねぇからな
伊:うん。知ってる
勘:いやぁ、面白いねぇ、6年生。俺にまで票入ったのは驚いたけど
雷:そうだねぇ。僕は理由ハッキリしてたけど、三郎はどっちかというと拗ねていじける気が
するんだけど
竹:というか、雷蔵が有無を言わせぬ笑顔で手出しさせないんだろ?
兵:多分な。……俺が立花先輩と同じ得票数だったのも、何なんだろうな
竹:さぁな。俺の票ナシは納得出来たけど
勘:そういえば、はっちゃんと同じく票が入んなかった七松先輩は、何でこっち側だったんだろ
雷:どういうこと?
勘:ん。平の方の候補に入っててもおかしくないのにな。って思って
竹:あー、確かにそうだな
鉢:それはだな、「ぶっちぎりで勝っちゃって面白くなさそうな気がするから」だとさ
兵:……三郎。お前、どこから聞いてたんだよ
鉢:最初からだ
雷:三郎は、こっちで話してていいの?
鉢:ああ。伊作先輩の化粧は、薄い簡単なもので良いし、立花先輩がやるからと、お役御免になった
よし。ギリギリ間に合った(只今の時刻23:36)。明らかにやっつけだけど、まぁいいか。
ある意味コイツららしくなった気がするし、56年生全員セリフ書いたしね。
2010.3.3
藤内雛編 滝夜叉丸雛編
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